64ビット対応 PDF用 libHaru ライブラリの作成

libHaru ライブラリィについては、以下のプログ「PDF用 libHaru ライブラリ」で

説明しています。このプログでは、64ビットのライブラリの作成方法について説明します。

PDF用 libHaru ライブラリィの作成

ibHaru（Haru Free PDF Library）は、PDF文書を生成するためのオープンソースのライブラリです。C言語で記述されており、様々なプラットフォームで利用することができます。以下は、libHaruの主な特徴や機能についての...

progkeiyou.com

2023.12.02

C++Builderの64bit用のコンパイラーは、bcc64 を使用します。

BCC64 - RAD Studio

docwiki.embarcadero.com

それから、64ビット用のライブラリの拡張子は、”.lib” ではなく ”.a” となります。

各ライブラリのMakeFileを、bcc64及び ライブラリの拡張子 “.a” に対応するように修正します。

ZLIB

zlib のMakeFile の修正箇所、コマンド（バッチファイル）を説明します。

MakeFile

• win32\Makefile.bcc64

修正箇所

• コンパイラを、bcc64 に変更
• リンカーを、tlib64 に変更
• CFLAGS から、-k- を削除
• ライブラリ名を、”zlib64.a”　に変更
• “.obj” を “.o” に変更

CC = bcc64
AS = bcc64
LD = bcc64

AR = tlib64

CFLAGS  = -a -d -O2  -I .\ $(LOC)

ZLIB_LIB = zlib64.a

".obj" を ".o" に変更　します。

コマンド（バッチファイル）

• mk_bcc64.bat

make -f win32/Makefile.bcc64

LIBPNG

linpng のMakeFile の修正箇所、コマンド（バッチファイル）を説明します。

MakeFile

• makefile.bc64

修正箇所

• コンパイラを、bcc64 に変更
• リンカーを、tlib64 に変更
• CFLAGS から、-k- を削除
• ライブラリ名を、”libpng64.a”　に変更
• “.obj” を “.o” に変更

CC=bcc64
LD=bcc64

LIB=tlib64

CFLAGS=-O2 -d -w $(TARGET_CPU) $(CDEBUG)

LIBNAME=libpng64.a

".obj" を ".o" に変更　します。

コマンド（バッチファイル）

• mk_bcc64.bat

make -fmakefile.bc64

libharu

libharu のMakeFile の修正箇所、コマンド（バッチファイル）を説明します。

MakeFile

• Makefile.bcc64

修正箇所

• コンパイラを、bcc64 に変更
• ライブラリ名を、”libhpdf64.a”　に変更
• インクルードパスの追加
• ”.lib” を “.a” に変更
• “.obj” を “.o” に変更
• リンカーを、tlib64 に変更

CC=bcc64

LIBTARGET=libhpdf64.a

CFLAGS=-O2 -q -output-dir .\src -Iinclude -Iwin32\include -I ..\zlib -I ..\zlib\contrib\minizip -I ..\libpng
CFLAGS_DEMO=-O2 -d -q -Iinclude -Iwin32\include -D__WIN64__

”.lib” を ".a" に変更、以下以外も
LDFLAGS=/Lwin32\bcc32 libpng64.a zlib64.a 

".obj" を ".o" に変更　します。

	tlib64 /a $@ +$(OBJS),$@.txt

コマンド（バッチファイル）

• mk_bcc64.bat

make -fMakefile.bcc64