C++Builderの実行ファイルの実行には、通常ランタイムライブラリとVCLのライブラリ(*.bpl)が必要となります。プロジェクトのデフォルト設定では、それらの2つのライブラリをリンクしない設定となっており、別途実行時ライブラリ(*.bpl や *.dll)が必要となります。
プロジェクトのオプションの2カ所の設定を変更する事で、EXEファイル単体で実行出来るアプリケーションを作成することが出来ます。ただし、ランタイムライブラリ及びVCLのライブラリを静的にリンクする為、EXEファイルのサイズは大きくなってしまいます。
やっと、作成したアプリケーションを使ってもらった時に、動かないというクレームがないように、プロジェクトを新規に作成した場合は、最初にrelease側の設定は変更した方が良いでしょうか。
プロジェクトの設定
以下の、2カ所の設定を変更します。
設定項目 | デフォルト | 設定 |
---|---|---|
動的RTLとのリンク | true | false |
実行時バッケージ | true | false |
プロジェクトのオプションダイアログを開く
プロジェクトオプションダイアログを開くには、先ずメニューの「プロジェクト」から「オプション」を選択します。
動的RTLとのリンク
次に、(RTL)ランタイムライブラリの設定ですが、「ビルド」→「C++リンカ」→「動的RTLとリンクする」をfalseに設定します。
実行時バッケージ
次に、パッケージライブラリの設定ですが、「パッケージ」→「実行時バッケージ」→「実行時パッケージを使ってリンク」をfalseに設定します。
最後に、「保存」ボタンをクリックして設定を保存してください。
ネイティブアプリケーション
C++Builder,Dellphiは、Windows対応のネイティブアプリケーションを作成する事ができる開発環境です。Visual Studio(C#,VB)で作成したアプリケーションは、基本的には.NET Frameworkが必要で、バージョンの互換性にも注意が必要ですが、ネイティブアプリケーションではその必要がありませんね。
ネイティブアプリケーションについては、ここに、以下のような説明があります。
ネイティブアプリケーションとは、特定のコンピュータの機種やオペレーティングシステム(OS)上で直接実行可能なプログラムで構成されたアプリケーションソフトのこと。