「MiniTool Video Converter」は、動画の変換、ダウンロード、音声抽出などの機能を、直感的でシンプルな操作で利用できる多機能ツールです。本レビューでは、実際の使用感を交えながら、このソフトの特徴や使いやすさについて詳しく解説します。特に、初心者でも簡単に操作できる点や、対応フォーマットの豊富さが大きな魅力です。本記事が「MiniTool Video Converter」を試してみたいとお考えの方々にとって、有益な参考情報となれば幸いです。尚この記事は、無料版(Ver.3.8)を使用して執筆しています。
MiniTool Video Converterとは?
「MiniTool Video Converter」は、MiniTool® Software Ltd. 社が、開発した動画&音声ダウンロード、動画&音声形式変換、PC画面録画!に対応したWindows用のアプリケーションです。
MiniTool® Software Ltd.社は、主にディスク管理、データ復旧、データバックアップ用のソフトウェア開発で有名な会社のようです。個人ユーザーからビジネスユーザーまで、幅広い層に向けて、使いやすいながらも高機能なソフトウェアを提供しています。
基本的な機能
「MiniTool Video Converter」には、以下の3つの主要な機能を備えています。
- ビデオコンバーター
- 対応形式: MP4、AVI、MOV、MKV、WMVなど多くの形式をサポート。
- 高品質出力: 解像度やビットレートの調整が可能で、画質を保ちながら変換ができます。
- バッチ変換: 複数の動画を一括で変換することで時間を節約可能。
- 動画から音声を抽出して、音声ファイルとして保存する機能も搭載。
- 音声形式の変換にも対応
- 対応形式: MP3、WAV、M4A、AACなどをサポート。
- 動画ダウンロード
- オンラインなどから動画をダウンロード可能。
- URLから、動画をダウンロード可能。
- 形式選択: ダウンロード時に形式や解像度を指定して保存。
- スクリーンレコーダー(画面の録画)
- パソコンの画面全体または任意の範囲を動画として録画
- マイク音声の同時録音も可能
対応する画像/音声フォーマット
「MiniTool Video Converter」の対応フォーマットは以下の通りです。(公式ヘルプドキュメントより)
ビデオコンバーター(動画変換)
サポートされる入力形式
動画/音声 | サポートされる入力形式 |
---|---|
動画 | MP4、MOV、MKV、AVI、WMV、M4V、XVID、ASF、DV、MPEG、VOB、WEBM、OGV、DIVX、3GP、MXF、TS、TRP、MPG、FLV、F4V、M2TS |
音声 | MP3、WAV、WMA、AAC、AIFF、OGG、M4A、AC3、M4B、M4R |
サポートされる出力形式
動画/音声 | サポートされる出力形式 |
---|---|
動画 | MP4、MOV、MKV、AVI、WMV、M4V、XVID、ASF、DV、MPEG、VOB、WEBM、OGV、DIVX、3GP、MXF、TS、MPG、FLV、F4V、SWF、M2TS YouTube、Facebook、Vimeo、Instagram対応形式 |
音声 | MP3、WAV、M4A、WMA、AAC、AC3、AIFF、M4B、OGG |
デバイス | サポートされる出力形式 |
---|---|
Apple | iPhone X/XS、iPhone XS Max、iPhone11/XR、iPhone11 Pro、iPhone11 ProMax、iPhone8 Plus/7 Plus、iPhone8/7、iPhone6 Plus/6s Plus、iPhone6/6s、iPhone SE、iPad、iPad Pro、iPad Air、iPad mini |
Huawei | Honor 10、Honor 9、P9/Plus、P8/Plus、P30/Pro、P20/Pro、P10/Pro、P40/Pro/Pro+、Mate 30、Mate 20、Mate 10、Mate Xs、Mate 30 Pro |
Samsung | Galaxy S7 Edge、Galaxy S7、Galaxy S6、Galaxy s20、Galaxy s10、Galaxy s9、Galaxy s8 |
Android | Android 1080P、Android 720P、Android 480P、標準1080P、標準720P、標準480P |
動画ダウンロード
動画/音声 | サポートされるエクスポート形式 |
---|---|
動画 | MP4、WebM |
音声 | MP3、WAV |
スクリーンレコーダー(画面録画)
サポートされる出力形式:MP4
無料版と有料版の違い
無料版の制約
動画ダウンロード機能は、無料版では、最初の5本だけ無料でダウンロードでき、6本目以降は動画の半分だけしたダウンロードできません。
ビデオコンバーターとスクリーンレコーダー(画面の録画)機能には、特に制約はないようです。
プランと料金
「MiniTool Video Converter」のプランと料金は以下の通りです。
以下、2024年11月21日時点での、料金プランです。最新の情報は、こちらを後確認ください。
システム要件
「MiniTool Video Converter」のシステム要件は、以下の通りです。
項目 | 要件 |
---|---|
OS | Windows 10 (64-bit), Windows 11 (64-bit) |
CPU | Intel Core i5 2GHz以上 |
GPU | Intel HD グラフィックス 5000またはそれ以降 NVIDIA GeForce GTX700 またはそれ以降 AMD Radeon R5またはそれ以降 |
RAM | 大きさは4GBまたはその以上 |
Space | 空き容量1GBまたはその以上 |
特徴と強み
「MiniTool Video Converter」の主な特徴と強みは以下の通りです。
- シンプルなインターフェース
- 直感的なインターフェースで、初心者でも簡単に操作可能。
- ドラッグ&ドロップでファイルを追加できる便利な設計。
- 多様な動画・音声フォーマットに対応
- 高速な変換
インストール
「MiniTool Video Converter」のインストール手順を説明します。
インストール ファイルをダウンロード
公式サイトからインストール ファイル「vc-setup.exe」をダウンロードします。
「vc-setup.exe」を実行
ダウンロードした「vc-setup.exe」を実行すると、以下のポップアップ ウィンドウが表示されます。
- 「EULAとプライバシーポリシーを読んだ上で同意する」をチェックします。
- 「今すぐインストール」ボタンをクリックします。
上のポップアップ ウィンドウの「カスタムインストール」をクリックすると、
- 言語
- インストールパス(インストール先)
の変更ができます。
インストール中のポップアップ ウィンドウ
インストール中は、以下のポップアップ ウィンドウが表示されます。
インストールの終了
インストールが終了しますと「MiniTool Video Converter」が、起動します。尚、メニューは、日本語表示されます。
「MiniTool Video Converter」の使用方法
起動画面の上部の、「ビデオコンバーター」、「動画ダウンロード」、「スクリーンレコーダー」ボタンで各機能を選択します。一番右の「動画変換」をクリックすると、「MiniTool MovieMaker」のWebページが表示されます。(「MiniTool MovieMaker」がインストールされていると、アプリケーションが起動します。)
ビデオコンバーター(動画変換)
ビデオコンバーター(動画変換)では、画像/音声の形式を変換します。複数ファイルを一度に変換することもできます。
動画や音声ファイルを変換する手順は、以下の通りです。
- 変換するファイルを選択
- 出力形式を設定
- 変換を実行
変換するファイルを選択
「ファイルを追加」をクリックしてファイルを選択するか、ファイルをDrag&Dropして変換したいファイルを選択します。
出力形式を設定
ファイルを選択すると、以下の画面のように、「ソース」と「ターゲット」のリストが表示されます。
個別に出力形式を設定する場合、リスト上のボタンをクリックして設定します。
すべてのリストに同じ設定を適用する場合は、「出力形式を一括設定」から設定を行います。
動画
動画の出力形式を設定します。
音声
出力形式を音声にしたい場合は、「音声」を選択し、その出力形式を設定します。
デバイス
デバイス用の設定にしたいときに選択します。
最近
最近、使用した出力形式がリストアップされますので、その中から出力形式を選択できます。
変換を実行
- 「変換」または「すべて変換」ボタンをクリックして、変換プロセスを開始します。
動画ダウンロード
オンライオンサイトから動画をダウンロードする機能です。この機能を利用することで、お気に入りの動画をオフラインで視聴したり、他のデバイスで再生したりすることができます。(著作権には、ご注意ください。)
手順
- 「動画ダウンロード」を選択
- メイン画面から「動画ダウンロード」を選択します。
- 動画URLの貼り付け
- ダウンロードしたい動画のURLをコピーし、ソフトウェアのURL入力欄に貼り付けます。
- ダウンロード設定
- 出力形式、保存先などのダウンロード設定を行います。
- ダウンロード開始
- 「ダウンロード」ボタンをクリックすると、ダウンロードが開始されます。
スクリーンレコーダー(画面の録画機能)
Windows10,11では、標準で画面の録画機能があります。その録画対象は、1つのウィンドーとなります。簡単に録画できるのですが、画面が切り替わると録画が終了してします。録画対象によっては、使用できない事があります。
「MiniTool MovieMaker」も、パソコン画面の録画機能も備えています。録画の対象は、「フルスクリーン」か、「範囲を選択」を選択できます。このスクリーンレコーダー機能を使えば、オンライン授業の記録、ゲームプレイの保存、プレゼンテーションの作成など、様々な用途に活用できます。音声録音も同時に行えるため、マイクやシステム音を含めた録画が簡単に行えます。
手順
- 「スクリーンレコーダー」を選択:
- メイン画面から「スクリーンレコーダー」を選択します。
- 録画範囲の設定
- 録画したい範囲を選択します(フルスクリーン、範囲を選択)。
- 音声設定
- 録画したい音源(システム音、マイク音、両方)を選択します。
- 録画開始
- 「録画開始」ボタンをクリックすると、録画が開始されます。
- 録画終了
- 録画を終了したい場合は、F6キーを押します。
- 「スクリーンレコーダー」画面
- MiniTool Screen Recorder画面
- 録画の「範囲指定」を行った場合
設定
右上の右から4番目のアイコンを押すと、以下のようなポップアップメニューが表示されます。このポップアップメニューの下から2番目に「設定」用のメニューがあり、以下の各モード毎の設定を行う事ができます。
- 変換(ビデオコンバーター)
- ダウンロード(動画ダウンロード)
- レコード(スクリーンレコーダー)
変換(ビデオコンバーター)
「ビデオコンバーター」モードでの、以下の設定ができます。
- 変換後に変換リストからソースファイルを削除
- 最大同時変関数
ダウンロード(動画ダウンロード)
「動画ダウンロード」モードでの、以下の設定ができます。
- ダウンロードしたファイルの保存先
- 最大同時ダウンロード数
レコード(スクリーンレコーダー)
「スクリーンレコーダー」モードでの、以下の設定ができます。
- 録画ファイルの保存先
タスク完了後の動作設定
左下の時計のアイコンをクリックして表示されるポップアップメニューから、タスクを完了した後の動作を設定する事ができます。
- 何もしない
- シャットダウン
- スリープ
- プログラムを終了する
実際に使ってみた感想
使用感レビュー
「MiniTool Video Converter」は、特に使い方に困ることもなく簡単に使用できました。
文字通り、直感的なインターフェースで、初心者でも簡単に操作可能でした。
「ビデオコンバーター」と、「スクリーンレコーダ」機能は、無料版で十分使えます。動画から、音声データのみを抜き出せるのも便利ですね。「スクリーンレコーダ」で、範囲を指定して録画する機能は、画面が切り替わるようなアプリケーションの説明用には非常に便利ではないかと思いました。
「動画ダウンロード」は、無料版では、最初の5本だけ無料でダウンロードでき、6本目以降は動画の半分だけしたダウンロードできないという制約がありますので、もっと使いたいという方は、有料版の使用をご検討ください。
具体的な使い方の例
具体的な使い方としては、以下のような使い方が考えられますね。
- スマホで撮影した動画をパソコンで見やすい形式に変換する
- 動画から、音声をMP3形式に変換して、スマホで聴く
- オンライン会議の内容を録画して、後で復習する
- ゲームの実況
- オンライン会議の記録
- チュートリアルの作成
- アプリケーションの説明動画の作成
今後への期待や改善点
使ってみて、以下の点が気になりました。アップデート時に、検討していただければうれしいですが。
- フォーム(画面)のスタイルの変更
- 画面の背景が黒色ですが、個人的はあまり黒色の背景色は好きではありません。変更できるとうれしいですね。
- 「ビデオコンバーター」で、単純に出力形式(ビデオのフォーマット)のみ変更したい時があります。つまり、出力動画のサイズ指定に、「入力動画に合わせる」というような設定があるとさらに使い勝手が良くなると思います。
まとめと総評
「MiniTool Video Converter」は、動画や音声に関する様々な作業を効率的に行える便利なツールです。無料版でも、動画・音声の変換や画面録画といった充実した機能を備えており、幅広い用途に対応できます。一度、試してみてはいかがでしょうか?
その他
「MiniTool MovieMaker」の記事も参考にしてください。
「公式ヘルプドキュメント」と、「ユーザーマニュアル」
以下、「公式ヘルプドキュメント」と「ユーザーマニュアル」へのリンクです。参考にしてください。
参考URL
以下、参考となるHPです。