Tera Term(テラターム) は、Windows向けのオープンソースのターミナルエミュレーターです。主にシリアル通信、SSH接続、Telnet接続などに使用され、組み込み開発やネットワーク機器の管理、リモートサーバー操作などに広く利用されています。
Tera Term(テラターム)は、もともと寺西高氏によって開発されたフリーソフトウェアでしたが、現在はTeraTerm Projectによってオープンソースのターミナルエミュレーターとして継続的に開発・維持されています。
Tera Termは、その安定性と豊富な機能、そして無料であることから、長年にわたり多くのユーザーに支持されているターミナルエミュレータです。特にシリアル通信や基本的なリモート接続を行う際には、非常に便利なツールと言えるでしょう。
特徴
以下、Tera Termの主な特徴です。
- シリアル通信(COMポート接続)に対応
- マイコン(Arduino、ESP32、Raspberry Pi など)とPCをUSBシリアル経由で通信可能。
- ボーレート(通信速度)やデータ形式の詳細設定が可能。
- SSH・Telnet接続が可能
- リモートサーバーやネットワーク機器(ルーター、スイッチ)にSSH/Telnetでアクセス可能。
- 秘密鍵認証(RSA, DSA, ECDSA など)にも対応。
- マクロ機能(TTMACRO)を搭載
- Tera Termのスクリプト言語(TTL: Tera Term Language)を使って、自動ログインや操作の自動化が可能。
- 繰り返し作業やテストの自動化に便利。
- XMODEM・YMODEM・ZMODEM でのファイル転送に対応
- シリアル経由でESP32やマイコンにファームウェアを送信する際に活用可能。
- UTF-8対応・日本語表示可能
- 日本語環境に適しており、UTF-8やShift-JISなどのエンコーディングに対応。
用途
以下、Tera Termの主な用途です。
- ESP32やArduinoとのシリアル通信(デバッグ、データ送受信)
- Raspberry PiやLinuxサーバーへSSH接続し、リモート操作
- ルーター・スイッチの設定(Telnet/SSH)
- 自動ログインやシステム運用の自動化(マクロ機能)
- XMODEM/ZMODEMを利用したマイコンへのファームウェア転送
インストール
Tera Term Home Pageです。このWebページの「ダウンロード」をクリックすると、TeraTermProjectの最新版のページが開きますので、ここから実行ファイルをダウンロードします。
また、窓の杜の「Tera Term」定番のターミナルエミュレーターからも入手できます。


インストール手順
以下は、インストール用の実行ファイルを使用してのインストール手順です。
- セットアップに使用する言語を選択後、「OK」ボタンをクリックします。

- 「同意する」を選択後、「次へ」ボタンをクリックします。

- インストール先を指定後、「次へ」ボタンをクリックします。

- インストールするコンポーネントを選択後、「次へ」ボタンをクリックします。

- 言語を選択後、「次へ」ボタンをクリックします。

- スタートメニューフォルダの設定後、「次へ」ボタンをクリックします。

- 追加タスクを選択後、「次へ」ボタンをクリックします。

- インストールの設定を確認後、「インストール」ボタンをクリックします。

- インストールが完了すると、以下のダイアログが表示されますので「完了」ボタンをクリックします。
実行画面
Tera Termを実行すると、「新しい接続」ダイアログをが開きます。ここで、接続先を選択できます。

「新しい接続」ダイアログは、メインメニューの「ファイル」→「新しい接続」からも開くことができます。

設定
接続の設定は、メインメニューの「設定」メニューから行います。
シリアルポートの設定は、「設定」→「シリアルポート」から行います。

以下は、シリアルポートの設定画面です。
