MiniTool MovieMakerは、MiniTool® Software Ltd. 社が、開発した動画編集ソフトです。無料版も提供されており初心者でも扱いやすいソフトです。直感的な操作性と豊富な機能を備え、手軽に高品質な動画を作成することができます。Windows向けに設計されており、広告や透かしなしで利用できる点が大きな特徴です。
本記事が、MiniTool MovieMakerを試してみたいとお考えの方々にとって、有益な参考情報となれば幸いです。尚この記事は、無料版(Ver.7.4)を使用して執筆しています。
MiniTool® Software Ltd.社は、主にディスク管理、データ復旧、データバックアップ用のソフトウェア開発で有名な会社のようです。個人ユーザーからビジネスユーザーまで、幅広い層に向けて、使いやすいながらも高機能なソフトウェアを提供しています。
基本的な機能
以下は、MiniTool MovieMakerの代表的な動画編集機能です。
- 動画のトリミング、分割、結合:不要な部分をカットしたり、複数の動画を繋ぎ合わせたりすることができます。
- 動画の回転、反転:動画の向きを調整できます。
- 動画の速度調整:スローモーションや早送り効果を追加できます。
- テキストや画像の追加:タイトルやコメント、画像を挿入できます。
- トランジション効果:シーン間の切り替えをスムーズにする効果を追加できます。
- フィルター効果:動画に様々な効果を加えることができます。
- 音声の追加、編集:背景音楽やナレーションを追加したり、既存の音声を編集したりできます。
無料版と有料版の違い
無料版では、時間制限のない動画のエクスポート(保存)は、最初の3本まで利用可能です。それ以降は、2分以内の動画のみエクスポート(保存)できます。2分を超える動画の編集を続けたい場合は、有料版のご利用をご検討ください。
以下、2024年11月20日時点での、料金プランです。最新の情報は、こちらを後確認ください。
インストール
公式サイトからインストール ファイル「mmm-setup.exe」をダウンロードします
「mmm-setup.exe」を実行
「mmm-setup.exe」を実行すると、以下のポップアップ ウィンドウが表示されます。
- 「I have read and accept EULA and Privacy Policy」をチェックします。
- 「Install Now」ボタンをクリックします。
上のポップアップ ウィンドウの「Custom Installation」をクリックすると、
- Language(言語) ※今のところ、日本語には対応していなようです。
- Installation Path(インストールパス)
の変更ができます。
インストール中のポップアップ ウィンドウ
インストール中は、以下のポップアップ ウィンドウが表示されます。
インストールの終了
インストールが終了しますとMiniTool MovieMakerが、起動します。尚、いまのところまだ日本語には対応しておらず、メニューは英語で表示されます。
MiniTool MovieMakerの使用方法
MiniTool MovieMakerの使用方法について、簡単に説明します。
プロジェクト
MiniTool MovieMakerが、起動したら最初にプロジェクトを作成するか、既存のプロジェクトを開きます。
1.新規プリジェクトの作成
「New Project」ボタンをクリックします。
2.既存のプロジェクトを使用
「Open Project」ボタンをクイックします。
次に、編集したいファイルを以下の場所にDrag&Dropします。
編集メニュー
編集メニューには、以下のメニューがあります。
- Media
- Audio
- Text
- Transition
- Effects
- Filters
- Elements
- Motion
Media
Mediaメニューは、動画編集の出発点となる非常に重要なメニューです。このメニューを通じて、動画、画像、音声などの様々なメディアファイルをプロジェクトに取り込むことができます。
Mediaメニューの主な機能
- メディアファイルのインポート:
- 動画、画像、音声ファイルなどをプロジェクトに直接ドラッグ&ドロップしたり、メニューから選択してインポートすることができます。
- サポートされているファイル形式は、MP4、MOV、AVI、MP3、JPEGなど、一般的な形式が多数含まれています。
- メディアライブラリの管理:
- インポートしたメディアファイルは、Mediaライブラリに保存されます。
- ライブラリ内で、ファイルのプレビュー、名前の変更、削除などの操作が可能です。
- プレビュー:
- インポートしたメディアファイルを再生して、内容を確認することができます。
Mediaメニューの使い方
- Mediaメニューを開く: メニューバーから「Media」を選択します。
- ファイルのインポート:
- ドラッグ&ドロップ: インポートしたいファイルを直接タイムライン上にドラッグ&ドロップします。
- メニューから選択: 「Import Media Files」をクリックし、ファイルを選択して開きます。
- メディアライブラリの管理:
- 左側のペインに表示されるMediaライブラリで、インポートしたファイルを確認し、必要な操作を行います。
Audio
Audioメニューは、動画の音声部分を編集するための機能が集まっている場所です。このメニューを使うことで、動画の音量調整、ノイズ除去、BGMの追加など、様々な操作を行うことができます。
Audioメニューの主な機能
- 音量調整: 動画全体のボリュームや、特定のクリップの音量を調整できます。
- フェードイン/フェードアウト: 音声が徐々に大きくなったり小さくなったりする効果を追加できます。
- ノイズ除去: 背景ノイズや不要な音を軽減します。
- イコライザー: 音質を細かく調整できます。
- オーディオトラックの追加: 複数のオーディオトラックを重ねて、BGMや効果音などを追加できます。
- オーディオクリップの編集: オーディオクリップをカット、コピー、ペースト、トリミングできます。
Audioメニューの使い方
- オーディオクリップを選択: タイムライン上で編集したいオーディオクリップを選択します。
- Audioメニューを開く: メニューバーから「Audio」メニューを開きます。
- 機能を選択: 調整したい項目(音量、フェードイン/フェードアウト、ノイズ除去など)を選択します。
- 設定: 必要に応じて、効果の設定画面が表示される場合があります。設定を行い、「OK」ボタンをクリックします。
- 適用: 選択した効果がオーディオクリップに適用されます。
Text
Textメニューは、動画に文字(テキスト)を追加するための機能です。タイトル、字幕、注釈など、様々な用途で活用できます。フォント、色、サイズ、位置、アニメーションなど、テキストの見た目を細かく調整できるため、個性豊かな動画を作成することができます。
Textメニューの主な機能
- テキストの追加: 動画の任意の場所にテキストボックスを追加し、文字を入力できます。
- フォントの変更: 多種多様なフォントから選択し、テキストの書体を変更できます。
- 文字サイズの変更: テキストの大きさを調整できます。
- 色の変更: テキストの色を自由に設定できます。
- 位置の調整: テキストボックスの位置を画面上で移動できます。
- アニメーション: テキストに動きをつけることができます。
- スタイルの変更: 既製のスタイルテンプレートから選択し、簡単にデザインを作成できます。
Textメニューの使い方
- テキストボックスの追加:
- タイムライン上で、テキストを追加したい位置にカーソルを合わせ、「Text」メニューから好みのスタイルのテキストボックスをドラッグ&ドロップします。
- テキストの編集:
- 追加したテキストボックスをダブルクリックすると、テキスト編集画面が開きます。
- ここで、フォント、サイズ、色、位置などを自由に調整できます。
- アニメーションの追加:
- テキストボックスを選択し、「アニメーション」タブから、好みのアニメーション効果を選択します。
Transition
Transition(トランジション)メニューは、動画クリップ間の切り替えをスムーズかつ効果的に行うための機能です。様々な種類のトランジション効果が用意されており、動画に動きや変化を加えることで、よりダイナミックで印象的な作品に仕上げることができます。
Transitionメニューの主な機能
- トランジション効果の追加:
- フェードイン/フェードアウト、ワイプ、スライド、3D効果など、多様なトランジション効果が用意されています。
- 各トランジションには、速度や方向などのパラメータがあり、細かな調整が可能です。
- トランジションの適用:
- タイムライン上で2つのクリップの間にトランジションをドラッグ&ドロップするだけで、簡単に適用できます。
- トランジションの編集:
- 適用したトランジションの再生時間や効果を、プロパティパネルで調整できます。
Transitionメニューの使い方
- トランジションを選択:
- タイムライン上で2つのクリップの間にカーソルを合わせ、「Transition」メニューを開きます。
- 豊富なトランジション効果の中から、お好みのものを選択します。
- トランジションの適用:
- 選択したトランジションを、2つのクリップの間にドラッグ&ドロップします。
- トランジションの編集:
- 適用したトランジションをダブルクリックすると、プロパティパネルが開きます。
- ここで、トランジションの再生時間、方向、効果などを調整できます。
Effects
Effectsメニューは、動画に様々な視覚効果を加えて、よりクリエイティブな作品に仕上げるための機能が満載です。フィルター、オーバーレイ、モーション効果など、多岐にわたるエフェクトを適用することで、動画に奥行きや動きを与え、印象的な作品に仕上げることができます。
Effectsメニューの主な機能
- フィルター: 動画全体の色調や雰囲気を調整できます。例えば、セピア色にしたり、コントラストを上げたりすることができます。
- オーバーレイ: 動画の上に画像や動画を重ねて、新たな視覚効果を生み出すことができます。例えば、キラキラ効果やノイズ効果などを加えることができます。
- モーション: 動画の一部を拡大・縮小したり、回転させたりするなど、動きの要素を加えることができます。
- その他: 特殊効果、ディストーション効果など、様々な種類のエフェクトが用意されています。
Effectsメニューの使い方
- 効果を選択: タイムライン上で編集したいクリップを選択し、Effectsメニューを開きます。
- 効果の適用: 適用したい効果をドラッグ&ドロップするか、クリックしてタイムラインに追加します。
- 効果の調整: 適用した効果のプロパティパネルで、強度、色、サイズなどを調整できます。
Filters
Filters(フィルター)メニューは、動画全体の雰囲気や色調を調整し、より洗練された映像に仕上げるための機能です。映画のような雰囲気を出したい、レトロな雰囲気にしたいなど、様々な表現に対応できます。
Filtersメニューの主な機能
- 色調調整: 動画全体の明るさ、コントラスト、彩度などを調整できます。
- 色温度: 動画の色温度を調整し、暖色系や寒色系の雰囲気を出すことができます。
- ヴィンテージ効果: 古い映画のような、懐かしい雰囲気を出すことができます。
- フィルム効果: フィルムカメラで撮影したような、独特の質感を加えることができます。
- その他: セピア色、モノクロ、ノイズなど、様々なフィルターが用意されています。
Filtersメニューの使い方
- フィルターを選択: タイムライン上で編集したいクリップを選択し、Filtersメニューを開きます。
- フィルターの適用: 適用したいフィルターをドラッグ&ドロップするか、クリックしてタイムラインに追加します。
- フィルターの調整: 適用したフィルターのプロパティパネルで、強度、色調などを調整できます。
Elements
Elementsメニューは、動画にグラフィックエレメントや装飾を追加して、クリップをより魅力的にするための機能を提供します。このメニューを利用することで、動画に視覚的なアクセントを加えたり、情報をわかりやすく伝えることが可能です。以下に、Elementsメニューの主な機能と特徴を説明します。
エレメントの種類
装飾エレメント
- 装飾エレメント
- 動画を彩るアイコン、図形、イラストなどが多数用意されています。
- 例: 矢印、ライン、ハート、星、吹き出しなど。
- テーマ別エレメント
- 特定のテーマに基づいたデザインエレメントが含まれています。
- 誕生日、結婚式、旅行、ビジネスなどのカテゴリ。
- 動くエレメント
- アニメーション付きのグラフィックで、動画に動きや楽しさを加える効果があります。
エレメントの適用方法
- エレメントの選択
- メニューから好きなエレメントをブラウズして選択。
- カテゴリやテーマでフィルタリングして、目的に合う素材を探しやすい。
- タイムラインに追加
- エレメントをタイムラインにドラッグ&ドロップするだけで簡単に適用。
- 動画クリップの上にレイヤーとして表示されます。
- プレビュー確認
- エレメントを適用した結果をプレビューウィンドウでリアルタイムに確認。
Motion
Motionメニューは、動画クリップに動きや変形を加えて、よりダイナミックで印象的な映像を作成するための機能です。このメニューを使うことで、静止画に動きを与えたり、動画の一部を拡大・縮小したり、回転させたりすることができます。
Motionメニューの主な機能
- キーフレームアニメーション:
- 動画クリップの特定のフレームにキーフレームを設定し、その間の動きを滑らかに変化させることができます。
- 位置、スケール、回転、不透明度などをキーフレームで制御できます。
- プリセットエフェクト:
- パン、ズーム、回転などの一般的な動きをプリセットとして用意しています。
- これらのプリセットを適用することで、簡単に動きのある映像を作成できます。
- カスタムエフェクト:
- 複数のキーフレームを組み合わせることで、独自の動きを作成できます。
Motionメニューの使い方
- クリップを選択: タイムライン上で編集したいクリップを選択します。
- Motionメニューを開く: メニューバーから「Motion」メニューを開きます。
- 効果を選択: 適用したいモーション効果を選択します。
- キーフレームの設定: 必要に応じて、キーフレームを設定し、動きを調整します。
- プレビュー: プレビュー機能を使って、適用した効果を確認します。
実際の操作
動画の分割
実際に動画を分割してみましょう。プレビュー画面のスライドバーや下部の青い線を移動させて、分割位置を調整します。
次に、ハサミのアイコンをクリックすると、選択した位置で、動画を分割することができます。
動画の一部削除
動画の不要な部分を削除してみましょう。
もう一箇所、削除したい位置で動画を分割しましょう。不必要な部分をクリックすると、その範囲が赤い線で囲まれます。
この状態でゴミ箱アイコンをクリックすると、赤線で囲まれた部分が削除されます。
動画の保存(Export)
動画の編集が完了したら、保存したくなるはずです。動画の保存は、プレビュー画面の右上にある「Export」ボタンをクリックして行います。「Export」ボタンをクリックすると、次のダイアログが表示されます。
動画の編集が終了したら、保存したいですよね。
Preview画面の右上にある、「Export」ボタンをクリックすると、次ののダイアログが表示されます。
このダイアログでは、以下の設定を行うことができます。
- Name(ファイル名)
- 保存する動画ファイルの名前を指定します。
- Save to(保存場所)
- 動画を保存するフォルダを指定します。
- Format(出力形式)
- MP4、AVI、MOV、WMV、MKV、WEBM、GIF、MP3など、様々な動画形式や音声形式を選択できます。
- Resolution(解像度)
- 出力動画の解像度(画素数)を設定します。
- Frame Rate(フレームレート)
- 1秒間に表示される画像の数(フレーム数)を設定します。
「Export」ボタンをクリックすると、動画を保存できます。
実際に使ってみた感想
使用感レビュー
最初、少し戸惑う操作もありましたが、初心者でも簡単に動画編集ができるのではないかと感じました。
Effectsも試しましたが、使い方が悪かったのか効果が良く判らない設定も幾つかありましたが、数多くのEffectsや、Filterがあり動画に色々な加工が簡単にでき面白かったです。
ただ、無料版では、時間制限のない動画のエクスポート(保存)は、最初の3本までで、それ以降は2分以内の動画しか保存できません。2分を超える動画の編集を続けたい場合は、有料版のご利用をご検討ください。
具体的な使い方の例
- 簡単なスライドショー動画の作成
- チュートリアル動画の作成
- プロモーション動画の作成
等に、簡単に使えるのではないかと感じました。
今後への期待や改善点
それから、使ってみて以下の点が気になりました。アップデート時に、検討していただければうれしいですが。
- 日本語対応
- フォーム(画面)のスタイルの変更
- 画面の背景が黒色ですが、個人的はあまり黒色の背景色は好きではありません。変更できるとうれしいですね。
- 動画の位置の確認方法
- 動画の位置の確認の微調整機能(矢印キーよる、微調整や、動画のタイムスタンプ指定による微調整)
その他
「MiniTool Video Converter」の記事も参考にしてください。
「公式ヘルプドキュメント」と、「ユーザーマニュアル」
–
- MiniTool® MovieMaker User Manual
- 初心者のための動画作成の手順